2012年7月26日木曜日

電動アシスト「白チャリ」に物申す

▼都内某所。歩道上に警察官の自転車、いわゆる「白チャリ」が停めてあった。ペダル付近を見ると箱型のバッテリーが積んである。そう、電動アシスト自転車 だ。今後は電動アシスト白チャリが普及するのであろうか。日頃から心身を鍛えている警察官が電動アシストに頼るとは、なんとも情けない。

▼が、警察官を責められない。というのも体力に自信がある警官でも、スピードレース用に開発された競技用自転車を前にしては非力だ。交通違反の取り締まりで追尾するときなど、加速力に優れた電動アシスト車が重宝されよう。

▼さらに競技用自転車を使った犯罪に警戒が必要だ。競技用自転車は走行音が出ないため背後から気配を気づかれずに近づくことができるなど、ひったくりで利用される可能性が十分ある。時速30キロ超で細い路地裏に逃げ込んでも追跡できるよう、白チャリは機動性が求められる。

▼ただ、普通自転車の価格の3倍超はするであろう電動アシスト車の導入に血税を投入するのは国民の理解を得られにくい。となると、競技用自転車を規制し犯罪を抑止するしかない。公道走行だけでなく販売や所持も禁止するのが妥当だ。法改正を待ちたい。



バックミラー、ベル、荷台を備えた「白チャリ」
battery.jpg
電動アシストペダル

2012年7月19日木曜日

車道上の自転車事故減を分析しない輩(やから)

▼7月18日付け毎日新聞(東京版・朝刊)によると、2011年の自転車事故は01年と比べ18%減少したという。発生場所は歩道上が同9%増だったのに対し車道上は同40%の大幅減となり、歩道の事故件数が車道を上回ったとのことだ。

▼記事は旧建設省時代にお役人だった古倉という人物の調査結果を紹介したもので、件数が増えた歩道上の事故は、クルマが駐車場などから出入りする際に発生する事例が目立つといい、対歩行者よりもクルマ相手が多いとのこと。

▼ 驚愕なのは、肝心な車道上の事故減についての分析が記事で触れられていないことだ。「車道を走る自転車が増えれば ドライバーが注意し安全運転につながる」とそれらしき記述があるが、これは古倉氏の願望に過ぎない。事故減の原因を掘り下げてこそ交通安全に資するのに残 念だ。

▼10年前のデータと比較して40%減という数字をはじきだした意図は何だったのか。「車道の方が安全」という恣意的調査(報道) の感が否めないでないか。いずれにせよ、11年10月に警察庁が「自転車通達」を出したばかりなので、「車道徹底」の結果が反映する12年の調査を待ちた い。



参照
毎日新聞WEB

2012年7月13日金曜日

競技用自転車乗りが「通行区分違反」する理由(わけ)

▼競技用自転車乗りを行く先々で見かけるが、決まって何らかの道路交通法違反をしている。今回も目を覆いたくなる危険な違反行為を現認した。

▼画像を見よ。片側2車線の道路。左端を走っていた競技用自転車乗りが突如、白線を越えて道路中央寄り車線を走り出すのだ。左端を走らせなければならない自転車にあっては、「通行区分違反」(法35条)だ。しかも交差点手前での進路変更という危険極まりない行為だ。

▼ それにしてもこの競技用自転車乗りの意図は何だったのか。路面に舗装された「直進・右折」矢印は自動車に適用される。自転車は従う必要はないのに、なぜわ ざわざ直進・右折レーンにしゃしゃり出てくるのだ。競技用自転車に乗ると気が大きくなり、クルマを運転している気分にでもなるのか。

▼自転車は車両といえどあくまでも「軽車両」であり、四輪で走行が安定したクルマと肩を並べて走ることは、ドライバーの感情を逆なでしかねない。身体がむきだしで走行が不安定な自転車は、車道においては路肩を時速15キロ以下でおとなしく安全走行してもらいたい。


道路のどまんなかを我が物顔で走る競技用自転車乗り



参照
自転車は路肩を走れ 

道交法35条(指定通行区分)
 車両(軽車両除く)は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い当該車両通行帯を通行しなければならない。

2012年7月6日金曜日

競技用自転車「ヒルクライム記録会」を中止せよ

▼「国民の交通安全が第一」を掲げる当ブログに挑戦する情報が飛び込んできた。それは、とある競技用自転車乗りのブログ。一般公道において「ヒルクライム記録会」なるレースを7月中旬に行うと公言しているのだ。

▼ ヒルクライムは、競技用自転車で、山道など傾斜のきつい上り坂を走るタイムレースだ。雨沢峠(愛知県)などが代表的である。上り坂は自転車が苦手とし、低 速で走行が不安定となり、ふらついて転倒する危険性がある。体力の消耗が激しい過酷な状況下で無理をすれば意識を失いそのまま命を落とすことさえある。

▼また、山道はコーナーの出口が見えない急カーブが多く道幅も狭い。対向車と衝突を回避するため運転には細心の注意が必要だ。レースを行うならば、道路使用許可を得た上で一般車両の通行を規制して当然だ。無許可で「記録会」という名のレースを開催するとは言語道断だ。

▼この種のイベントは競技用自転車販売店が客寄せのために開催する場合が多々ある。競技用専門店を反社会的な組織として壊滅することが民意でなかろうか。いずれにせよ公道は競技用自転車乗りの遊び場ではない。無許可ヒルクライム記録会は中止せよ。


ふらつきながら坂道を上る競技用自転車